アルカディア知財事務所、弁理士の垣木晴彦氏
6/28日はアルカディア知財事務所の所長、弁理士の垣木晴彦氏と約3時間に渡って会談しました。
大阪の浪速区で数十年にわたり弁理士一筋にやってこられたので興味深いお話しをお伺いすることができました。
ご専門は中小企業の知財戦略の顧問・外部専門アドバイザーとして商品開発・ブランディング・マーケティングから関わり、随所随所で押さえておくべきポイントを指摘・把握しながら特許や実用新案、商標登録に持ってゆく。
今は、単に申請代行と更新管理だけやっておればいい・・・という時代ではなくなってきているというのが持論です。
自社、自分の仕事ですらブランディング、ネーミング戦略>>商標登録により差別化することが必要で垣木事務所では「知財の町医者」® を押さえておられます。
話は余談ですが、10年ほど前までは大阪には 松下電器産業(Panasonic)を始めサンヨー電気、シャープ、ゼネラル、東芝(神戸明石、姫路の重電系)、日立造船、石川島播磨重工業等の工場やその開発部門、当然付随した特許部門が事業部ごとにあり、その下請け関連会社も含めてとてもにぎわっていました。
一人で開業した弁理士がどこか一つの事業部と仕事のチャネルが出来ると、次々と仕事が来て、申請の後も更新など管理が継続するし成功報酬がおいしい。事務員や見習いをどんどん雇いアッという間に20~30名の事務所に成長するという話があちこちであったらしいのです。「正直こんなに上手くいく(儲かる)とは思わなかった」という状態だったらしいです。
ところが、わずか20年くらいの間に、大阪からそれら全てが消えて無くなったのです。
会社そのものが無くなった、工場、開発部門が他(海外)に行ってしまった、ということも大きいですがミノルタがアメリカのハネウェル社から166億円もの特許侵害賠償を請求され支払う羽目になった事件以来、各社は特許・知財戦略の重要性を認識しそれらを内製化する方向にいったのです。
弁理士は儲かる・・という話は過去の夢物語になってしまいました。
大阪からまた夢が消えました。